垂直半回転釜のTE系、17ミシンの縫い目は綺麗ですよね。
糸の締まりも最高です。
ただ下送りなので、裏に送り歯の引っかき傷がつきます。TE-2は上下送りですね。
内縫いするものや、クロム鞣しの革だと気にならないのですが、
ヌメ革だとはっきりと跡が残ります。
跡が残るのを嫌って、総合送りミシンで縫ってみるものの、
縫い目の美しさは一目瞭然。
TEにはかないません。
そこで、送り歯の傷対策をしてみました。
先人の方々が行なっている、ゴム送りに挑戦です。
まずは、傷の原因の送り歯を削ります。
グラインダーとヤスリでひたすら削り。
ちょっとRがつきすぎましかね。
こんな感じです。
ボンドがつきやすいように、表面は荒らしておきます。
今回は2種類のゴムを試しました。
1、水まわりのパッキンに使われているゴム
カットしてつかいます。
こんな感じ。少し硬めです。
結果。
ちょっとゴムが硬めで、ルガトショルダーのような滑りやすい革では
縫い目が安定しませんでした。
2,輪ゴムなどに使われている天然ゴム
これ結構いい値段しました。
柔らかくて、革をしっかり送ってくれそう。
結果。
非常に良いです。問題は耐久性ですね。
とりあえずはこっちを採用します。
左から、
TE-5ゴム送り、TE-5標準送り、総合送り。
やはりTE-5は綺麗ですね。
ゴム送りも標準送りとかわりません。
問題の裏側。
左から
TE-5ゴム送り、TE-5標準送り、総合送り。
縫い目の右側に送りの跡があります。
ゴム送りは跡がありません。
良いですね。
耐久性はお世辞にも良さそうには見えないので、常用はできなそうです。
ヌメ革でミシンを使いたく、かつ、縫い目にこだわりたいときに使用していきたいですね。